法律で禁止されていなければ何をやってもいい？

法律で禁止されていなければ何をやってもいいのでしょうか。

先日顧問先でこのようなことがありました。

 

有給休暇の申請について就業規則で決められた日を過ぎて

突然前日に7日以上の有給休暇をまとめて申請してきた社員がいました。

 

その社員は謝ることもなく平然と

「権利だからいいんですよね。監督署に確認しますよ。」とのことでした。

確かに法律上は決められた日を過ぎて申出があったとしても、

無条件に拒否することはできません。

 

ではなぜ会社は決めた期限までに

有休休暇の申出をするように定めているのでしょうか。

 

例えば、みんなが突然「明日休みます。」

というようなことが常識的に行われていると

職場環境はどうなるでしょうか。

 

急な申出の場合、シフト制の職場では、

代替要員の確保ができず業務に支障が生じる、

他の人への負担が大きくなるなどの弊害が考えられます。

予定されていた会議ができないことなども考えられます。

 

他の社員の方はもちろん、

状況によってはお客様や他社の方にも迷惑がかかります。

その結果、人間関係も悪くなり職場環境の悪化が考えられます。

 

業務に支障が生じないようにするために、

いつまでに連絡をもらえればよいかということを踏まえたうえで

就業規則に会社独自のルールを設けているのです。

 

有休休暇に限らず、

法律で禁止されていないから自分の思いどおりに行動する。

この行動により一番損をするのはその人自身です。

信頼を失ってしまい、社会人としての信用など

自分自身の人としての価値を下げてしまいます。

 

私はこの人はかわいそうだと思いました。

社会人としてのモラルやマナーの研修を受けていれば

このような行動を起こさなかったかもしれません。

悪気はなかったのかもしれませんが

この社員は信用を失ってしまいました。

 

この会社ではこのようなことを防ぐために、

会社のルールで問題となっていることについて、

なぜそのように決めたのか新人研修で取り上げることになりました。

 

一番大切なのはモラルではないでしょうか。

モラルについてみんなで考えてみる、

職場のルールを理解してもらう、

そのようなことを考え、話し合うには研修は最適の場です。